優しくないっ、優しさを感じない!


「だからもうこれでいいじゃんって思おうとしても…でも結局、あたしはコースケの事が好きだから、コースケ見てるとギューって苦しくなったりして、どうしようもないのにまだ諦められられなくていつかっ!なんて思ってて、結局誰を見てもコースケが一番カッコよくてコースケがやっぱり好きで、だからあたしはこのまままた頑張ろうって決めて…」

「それであんなボタンを大事にしてると」

「そう!あの貰ったボタンを…って、え?」


ーーボタン。


それは、ポーチにつけてるあたしの大事なボタン。

卒業の時にコースケから貰った、大事なコースケの第二ボタン。


奴は拾ったから知ってるんだ。それにそうだ、あたしがあの時ベラベラと話したような気もする。だからだ。だから奴は知ってて、それなのに……何それ。あんなボタン?


「……そうだよ。だったらなんだってゆーの」



…完全に、喧嘩腰。


だって笑ったんだ。あたしの言葉に進藤は笑った。


ーーそして、


「お前さ、それに何の意味があるの?」


告げられた言葉はいとも簡単に、あたしの感情に火をつけた。

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