愛のかたち
登校する時は 晴れていた空が 曇っていた。


ぽつり ぽつりと小さな雨粒が 振り出し やがて 大雨が降り出した。


道路に水たまりが 溜まっていく。
大粒の雨に濡れながら 私は夢中になって走る。


行き先に当てもない。 だけど 夢中になって走ることで 忘れられる気がした。


父のことも。
親友である 友美のことも…。
< 36 / 94 >

この作品をシェア

pagetop