愛のかたち

｢乳児院に預けられたあなたは 里親が見つかるまで 預けられると 決められていたって 聞いたわ｡｣

｢でも 生まれて間もないあなたを 引き取ってくれそうな里親は 現れなかった…｡｣


｢今､あなたには お父さんが居るでしょう…？｣


｢その人はね 誰かと言うと…｡｣


あなたのお母さんの愛人だったの｡


｢あなたのお母さんは お兄さんから暴行を受けるようになって…
姉さんは愛人に愛を求めていたの｡
姉さんは 愛人の所へ あなたを連れて来た｡｣


そして､姉さんは 愛人にあなたを任せっきりにして 育児を放棄したの｡

｢そして 荷物を取りに行こうと 自宅へ戻った矢先に 姉さんは 亡くなってしまった…｣


｢姉さんが私に言った言葉を 今でも覚えているわ…｡｣


｢あんな人との子どもなんて 生まなきゃよかった…!! 円なんて 消えてしまえばいい…!!｣


｢生まれて一ヶ月で そんなひどいことを言える 姉さんの気持ちが 私には 理解出来なかったわ…｣