愛のかたち
「何って 見りゃ分かるでしょ!?
コーラ飲んでるわよ」

私はふてくされたかのような口調で 答えた。

男性はしばらく黙った後、急に話かけてきた。

「俺、俊って言うんだ。」

「君、行く場所がないんでしょ?
俺ん家 ここから近いんだけど 来ない?」

ナンパしているのか? 私を口説いて 襲う気か?

そう思いつつも 私は投げやりに感じた全てを どこかで忘れたくて 記憶を捨てたかった。

「いいよ。」
軽い口調で 答えた。

「行こうぜぇ!!」
俊は私の手を引っ張って 自宅に案内した。
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