これが、あたしの彼氏です。【完】
恐れていた事
夏休みが呆気なく終わり、憂鬱な二学期が始まった頃。
あたしは学校嫌だなあなんて思いながらトボトボとした歩調で靴箱へと向かった。
―――――すると。
「ねぇ、ちょっと来なよ!」
「こっちこっち!ヤバいって!」
「ほらあそこ!早く早く!」
不意に焦ったような数人の声が、あたしの耳に入って来た。
「………?」
みんな何をそんなに急いでるんだろう?なんて思いつつも、周りが駆けて行く方向へチラリと目を向けると、何故か校内掲示板の前に大量の生徒達がザワザワと何かを見つめながら集まっているのが見えた。