これが、あたしの彼氏です。【完】
その後、着々と時間が過ぎあっという間に放課後を迎えた。
「じゃあ心、今日も教室で待っとく?」
「うん。部活が終わる時間帯くらいにグランドで待ってるよ」
「分かった。なるべく早く終われるように頑張って来るね」
「うん、ごめんね。ありがとう」
「良いって」
部活へ向かう由希にそれだけ返して、あたしは今日も教室で一人由希の部活が終わるのを待つ事にした。
「…はあ」
無意識のうちに、小さな溜め息が零れる。
昼休みの時からずっとギャル女の言葉について考えていて、あたしは一体どうしたいんだろうとずっと自分自身に質問を投げかけていた。
「………」
正直今の現状は辛いし苦しいし耐えられるものではない。
相手に立ち向かえたらそりゃ良いだろうけれど、そんな勇気さえないあたしは逃げる術(すべ)さえ見つからない。