これが、あたしの彼氏です。【完】
今日もいつもと変わりない一日がただ普通に何となく過ぎて行くんだろうと思っていた。
けれど、それは大いに違っていた。
高校に入って二度目の春。始業式。
桜満開の校庭が目に入り、進級するに相応しい綺麗な青色が、雲一つない空に広がっている。
去年の友達と今年も同じクラスだと言う事に手を取り合って浮かれつつ、難なく始業式をこなし、体育館から教室へ戻って来た時の事だった。
――――バンっ
いきなり大きな音をたてて開かれた、教室の扉。
教室の前には、物凄い形相でクラスをぐるりと見渡す、一人の不良少年。
これが、時期にあたしの人生をガラリと一変させてしまう男となる。