これが、あたしの彼氏です。【完】


無意味とも言える思考で、あたしは渋々その不良少年の後ろに付いて行った。



……何をされるのだろうか。殴られたり、いきなりキレられたり、もしくは集団リンチとかだろうか。


「……。」


想像した先が恐怖に満ち溢れていて最悪な予測をした自分自身にすぐさま後悔した。不良少年の後ろを付いて行く足が段々と重くなる。


それに、教室に居たってろくに目立たない内気なあたしが、こんな不良に声を掛けられるなんて、絶対にどう考えても可笑しな話だ。きっと裏があるに違いにない。


「…………」


その後、沈黙が漂う中大人しく不良少年の後を付いて行くと、目の前の彼は校舎を出た体育館の裏庭でピタリと足を止めた。



(………ああ、きっとあたし。ここで殴られて病院送りにされるんだ。…もしくは天国逝きかな…)

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