【完】甘い香りに誘われて 2 *極道若頭×姐さん修行中の♀
両親を亡くし、一人っ子の私にはたくさんの家族が増えたようで毎日が楽しく
子ども扱いされる事が少々腑に落ちないけれど誰よりも「小さい。」から仕方ないと思うことにした。
小さいのも悪くはない。
お陰でたくさんの笑顔を見ることが出来るから。
だけど、極端に小さいわけじゃない。
若干小さめなだけだ。
比較の対象が悪すぎる…。
唯一この家にいる女性の由香里さんも背が高い。
そして、大好きな隼も見上げるほど大きい。
響さんも組員さんもみんな大きいから、私と話すときにはみんな屈むように
膝を曲げる。
結構屈辱的でもあるが、私の顔を見て話そうという心使いなんだとわかる。
そう思うと悪くない。
嬉しい気持ちの方が大きくなる。
しかし残念なことに、視覚に捉えられる私は実際よりも小さく見えるらしいことだ。
誰1人として私に身長を聞いてくることはない。