【完】甘い香りに誘われて 2 *極道若頭×姐さん修行中の♀
でも由香里さんがドレスを着たら本当に綺麗だろうな。
その姿を想像してうっとりしてしまう。
「何想像してにやついてんだよ。」
隼が笑いながら聞いてきた。
「ママがドレス着たらもっと華やかで綺麗だろうなぁって。」
隼は、
「かわらねーよ。」なんて言ってたけど
高野さんが
「そりゃもう溜息が出るほどお綺麗ですよ。」
にこやかに教えてくれた。
「響さん、面白くないだろうね。」私がクスクス笑うと
「結衣さん、若も同じ心境なんですよ。」
「やっぱりお母さんが他の人の接客とかするのイヤ?」
「結衣、お前はバカか?」
「高野さん聞いた?バカとか言うんですよ。」
高野さんは笑いながら
「結衣さんが接客されるのがイヤなんですよ。」
「隼ってバカじゃない?」
「お前、俺はバカでいいのかよ。」
「だって仕事だよ?仕事の為にするわけでしょ?」
「チッ」
舌打ちが聞こえたけど
隼がバカじゃないのなんかちゃんとわかってる。
すごく尊敬してる。
だから耳元で
「そういう隼も嫌いじゃない。」って囁くと
隼は鼻で笑った。