百物語
そのうちにね、従姉は、なんかチャイムが近づいて来てるな、って気づいたらしいの。
仮説としてはさ、台風のせいで困ってる人がいて、どうしようもなくて近くの家に助けを求めてる、みたいな。
ほら、大学ある街だけど田舎だからさ、ご近所どうしの助け合いみたいなのも普通にある所なわけ。
でもどの家もチャイムが聞こえなくって、だからいろんな家をまわってるのかなとか、勝手に考えてたんだって。
で――あ、言ってなかった、従姉の部屋って二階だったんだけど――台所の窓からだったらその人見つけられるかなって、ちょっと窓開けてみたんだって。
でもほんの少し開けただけでも雨が猛烈に吹き込んできちゃって、あーこれじゃ人なんて探せないなって。
慌て窓閉めて、髪びっしょびしょだから拭かなきゃ、ってタオル取りに行こうとしたら、よ。
そしたら。
ピンポーン、って。
仮説としてはさ、台風のせいで困ってる人がいて、どうしようもなくて近くの家に助けを求めてる、みたいな。
ほら、大学ある街だけど田舎だからさ、ご近所どうしの助け合いみたいなのも普通にある所なわけ。
でもどの家もチャイムが聞こえなくって、だからいろんな家をまわってるのかなとか、勝手に考えてたんだって。
で――あ、言ってなかった、従姉の部屋って二階だったんだけど――台所の窓からだったらその人見つけられるかなって、ちょっと窓開けてみたんだって。
でもほんの少し開けただけでも雨が猛烈に吹き込んできちゃって、あーこれじゃ人なんて探せないなって。
慌て窓閉めて、髪びっしょびしょだから拭かなきゃ、ってタオル取りに行こうとしたら、よ。
そしたら。
ピンポーン、って。