なんで私が芸能人ッ!?
「そーだ、靴舐めてみして?」
ビクついてる恵梨に言った。
「はっ?………なんであたしがそんなことっ。」
「へ~、横山がどうなっても良いんだ?」
「っ………。」
あたしの一言に黙った恵梨が、あたしの上履きに顔に近づけてきた。
ペロ………。
「あははっ、ほんとに舐めたよ。」
「うわっ、あたしの靴が汚れたじゃん!!
汚なっ………。」
あたしはそう言って、恵梨に上履きを擦り付けた。
……笑いながら。
そしたら
「み、未夢………。」
奈未に声をかけられた。
「何?二人もやりた…………」
やりたいの?と言おうとして果夏に遮られた。
「うちら、もう未夢についていけないわ………。」
果夏がそう言うと、奈未までが
「未夢、やりすぎだよ……。」
そう言った。
「は?何、今さら……。
二人も楽しんでたじゃん。」
「うちらは未夢に合わせてただけでしょ!?」
力強く否定する果夏。
「…………っそ、まあ別に良いけど。」
真由がこっそり恵梨に駆け寄ってる。
教室が微妙な雰囲気に包まれた。
「とうとう、仲間に見捨てられたわね。
日菜をさっさと返して。」
恵梨が言葉を発した。
「勝手に見つければ?
あんたにその気力があればね。」
「見つけるわよ。」
恵梨がそう言うと、
「え、恵梨……うちらも手伝うよ。」
さっき裏切った2人が声をかけた。
あたし以外は横山の居場所を知らないんだ。
「わ、私もっ………。」
真由もそう言う。
裏切ってたくせに、なんだかんだ恵梨のこと好きだったんだ?
卑怯だよねー。
「勝手にして。」
恵梨の一言で、教室にいた全員が横山の捜索に出た。
…………あたしを除いて。
一人残されたあたしは呟いた。
「あーあ、何これ……。
そんなあたしがやってること怖かったんだぁ。
皆つまない人間だなぁ。」
…………………………
「ふっ、あはは!!」
なんとなく、笑いが零れた。
「はい、カーッ!!!!!!!!」