なんで私が芸能人ッ!?
「りまちゃん冷たいー。ってか性格変わったよね?」
あー、いちいちうるせぇなコイツ………。
「当たり前だろ?
俺が変えてやるって言ったんだから。」
「お前そんなこと言ってたんだ?
ほんとわかりやすいのな。」
「うっせぇな。海斗は黙ってろ。」
わかりやすくても通じねーんだよ。
痛いところ突きやがって。
「でもりまは本当にどんどん変わってっちゃうよねぇ。
昔なんて私とすら喋ろうとすらしてくんなかったのに。」
ん?それは意外だな…。
間宮さんの話を不思議に思ってると、
「そういえば、羅奈ちゃんとりまちゃんって全然似てないよねぇ。
なんで親友になったの?」
海斗がりまに聞いた。
すると、りまの代わりに間宮さんが話し出した。
「一年生のときね、りまがおんなじクラスの女子に絡まれてたの。」
まあ……ありそうだよな。
「ほんとは怖いし立ち去ろうって思ってたんだけどね、りまと目があったんだ。
そんときびっくりしたのなんの。泣きそうになるわけでも、助けを求めるでもない無感情のりまの目がすっごい気になっちゃって。
女の子たちに声かけてりまから離れてもらったんだ。」
無感情か……
「それで、話してみたら意外と気が合うこともあるし……。
なにより、ぞっとするくらい冷たい瞳をどうにかしたいなぁって。
ま、こんなの自己満でしかないんだけどね。」
「でもね、今は大好きで一番の親友だよっ。りま!!」
この言葉にりまが泣いた。
「えっ!?もうりまぁ、泣かないでよ。」
それから二人の友情に気まずくなり、海斗と顔を合わせる。
「……おい、りま?
話割ってわりぃんだが、今日の放課後暇か?」
海斗もいずらそうだし、まあ良いかと思い話を割った。
「あっ、すいません……。
えと、今日は叔母が家に来るので……。
何か用事が?」
……叔母?
「いや、別に急ぎじゃないから良いんだが。
………大丈夫か?」
本当は母親のことが話したかったんだけどな。
それより……りまの家族関係のことはちゃんと注意しとくべきだ。
「はい、母親がくるまえに叔母と会うんで大丈夫です。」
………やっぱ、そうだよな。
家族がいる前で叔母さんと会えないのか。
「……………別に、先輩が悲しそうな顔しなくても良いですよ?
私の事ですし。」
「別に、悲しそうな顔なんてしてねぇけどよ。」
ただ……りまの母親にうんざりしただけだから。
「そうですか。………じゃあ、用事の方はまた。」
「……ああ。じゃあな。」
そうして、無感情と叔母という言葉だけ頭に残して別れた。
…また話しをしそびれたなと思いつつ。