なんで私が芸能人ッ!?






「りま……、何があった?」





「なにも無いです。」




無表情で発せられる声。





「約束したよな……?
なにかあったらなんでも言うって。」




そう、りまに問うがりまは答えない。
いつもなら答えるはずで……本当にどうしたんだ?






「同情してる先輩に、話したいことは一切ありません。」





そう考えてる時にりまが発した言葉。
……同情?





「は?……待てよ、りま!」






「………なんですか?」






「同情ってなんだ?
俺がりまに同情した覚えは全く無いぞ。」





本当にわからない。
だがりまはさらに呆れたような表情をする。





「私が気づいてないと思ったんですか!?
叔母の話をしたとき……一瞬歪んだ顔っ。」






ずっと……同情してたんですよね。
と、少し悲しそうに、涙を流して言うりま。
それでも今日、初めて出たりまの感情だった。





りまは無言で俺の前から立ち去り、撮影に戻った。
その後何度もNGをだし、帰らされたのだ。











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