なんで私が芸能人ッ!?
ハァッハァッ…………
走ったせいで息が切れた俺は呆然とある建物を眺めてた。
「なんだここ………?」
倉庫か?
おいおい、こんな建物聞いたこともねぇぞ、六年もいて。
あの女、ここに入ったっていうのか?
………なんか声が聞こえるな。
「……口はな……いる……すかぁ?」
女子の声……あいつか?
つかいじめか?にしてもこんなとこ来ないだろ。
高等部の俺さえ知らないのに。
それにあいつはいじめるようなやつには見えなかった。
どちらかというと、いじめられる側のような。
………………!!!!!!
まさか、いじめられてるのか、あいつが!!
ギ、ガチャッッ!!
俺は急いで戸を開ける。
つか、どう考えてもおかしいだろ、この音!
そんなことより、女は!!!???
ぐるっと見回す。
そして、
そこには一人で話す、少女がいた。