なんで私が芸能人ッ!?
なんだ、こりゃ!?
さっきの女……矢城りまが、一人で話してる。
まるで、目の前に人がいるかのように振る舞いながら。
ん!?
まさかこれって………演技か!?
あの地味そうだったやつが、演技?
しかし、俺はまだ自分に気づかない矢城りまをみて、あることに気がついた。
こいつ……違うんだ。
雰囲気が、態度が、全てが。
堂々としてて、さっきの印象からはかけ離れた姿。
今のこいつは矢城りまじゃない。
そうして、俺は悟った。
こいつは、日本一……世界一を目指せる才能をもってんだ。
なら、誰が導く?
なにもわからねぇど素人か?
いいや、そんなことはさせねぇ。
こいつは、俺が導いていくんだ。
この役目は、絶対に俺がやる。