なんで私が芸能人ッ!?
*******************高等部3-Dの教室(來の教室)にて **********************************
俺は窓際の後ろの席でスマホをいじっていた。
さて、あの女をどうやって仕留めるか………。
校内は却下だな。
女がうるせぇ。
…………女?
そういや、さっきからこっちを見てるやつら(女の集団)………。
たぶん……五分以内にこっち来るな。
長年付きまとわれていると、そんなことまでわかってしまう。
「…………チッ。」
めんどくせぇな。
あいつらはそんなに俺の妨害がしたいのか?
そうして俺が女を撒く方法を考えていたとき……。
「よー、來!スカウトはどうだった?」
「馬鹿、海斗!!声がでかいんだよっ、お前は!!!」
俺の親友、相馬海斗が話しかけてきた。
こいつは俺に次ぐ校内(中等部を含んだ)No.2のモテる男、らしい。
海斗が話した仕事のことは、この学園で俺、海斗、理事長しか知らない。
まわりはさすがに俺の家くらいは知ってるけど、仕事をしてることまでは言っていないのだ。
………理由?面倒くさいから。
そこらへんのキャピキャピやってるような奴等は、俺の仕事を知れば絶対にスカウトしてとか言ってくる。
実際、新学期早々私を芸能人にスカウトして?とかかわい子ぶった女がやってきた。
ま、そんときは幸い、わりぃ、俺仕事してないから。で済んだんだが。
必死に隠す俺を見てるくせにこの馬鹿は大声でいいやがって……
俺の仕事がばれたら殺してやる。