なんで私が芸能人ッ!?
それから、こいつもやっと力の差というものに気が付いたのか俺に聞いてきた。
「……すいません、何かご用ですか? 」
………はっ?今更かよっ。
ここでそう聞くのか?
普通、いきなり連れてこられたらやめてください!とかいうだろ。
しかもさっき、腕を振りほどこうとしてきたよな?
そんな相手に用を聞くって……
どんな頭してんだ、こいつ。
まさかの天然……?
こんなことを考えつつも矢城りまに用件を伝える。
「………車の中に入れ」
すると、案の定否定の声が。
まあ、もともとすんなり行くとは思ってなかったしな。
ここまではすんなり来たけど。
何回かお願いというなの命令をしたが聞かなかった矢城りまを見て、しょうがないと思いつつ車の中に投げ込んだ。
女を投げるのはよくないと思ったけどな?ここで時間くうと面倒なんだよ。
だから一応お姫様だっこというやつで持ち上げてやったし。
……じゃあ良かったってことで。
こいつはすげー顔(まさしく男慣れしてなさそうだし)してるけど、まあしょうがない。
気づかなかったことにしておこう。
んじゃ、車に入ったとこで本題行きますか。