なんで私が芸能人ッ!?
晴れて芸能界デビュー?です。
**********************車内にて、引き続き來と会話中*********************************
芸能界に入る宣言しちゃった矢城さん、後悔とやる気が混ざって複雑です。
そんなとき、この男の人に……
「けど………本当に良いんだな?誘っといてあれだが芸能界は大変だぞ?」
っていわれちゃうと、
「えっと……なら、やらない方が……」
「まあ、今さら取り消しなんて聞かないんだけどな。」
はい?
今やらない方が良いかもしれないです、って言おうと思ったのにっ!
ていうか、良いのか?って聞いたよね。
どんだけ俺様なの!?
その気ないなら余計なことするなぁぁぁぁぁああっっ!!!!
「もう良いです、なんだって………。
私だって、ちゃんと自分の言ったことくらい責任持つし……。芸能界にだって入ります……。」
「それと、一応自己紹介しとくな。
俺は藤堂來。楼藺学園高等部の3年だ。 」
「え!?高校生!?」
「いや、今更かよ………。つーか制服着てるだろ。」
ほ、ほんとだ………。いわれてみれば藤堂來………先輩??は制服を着ていた。
混乱してて気がつかなかったけど。
それに………
「芸能界のお仕事?もバイトのようには見えなかったし、てっきり大人の正社員のかたかと思いました。」
「ただの大人が真っ昼間に学校入れるわけ無いだろ」
そこまで頭が回らなかったというか………。
「じゃあ……先輩?は高校生なのに芸能関係のバイトされてるんですね……。」
何故か先輩って呼んでもいいのか迷ったけど、まぁ先輩であってるよね。
「は?お前本当に俺のこと知らねぇんだな………、わかってたけどよ。」
「??」
「お前……藤堂財閥って知ってるか?」
「あの超大手企業の?」
「ああ。俺はその現社長の息子。……つまり御曹司ってこと。
これ結構有名だぞ、いっとくけど。」
「ええぇぇぇ~~~~!!!!!」
と、藤堂財閥って言ったら大手企業のなかでも1、2を争う超すっごい企業だよ?
そこの御曹司って……んん?でも芸能界関係なくない?
「すいません、それと芸能界どういう関係が?」
「藤堂財閥の社長……つまり俺の親父がうちの芸能事務所の社長もやってるんだよ。
なんつーか、一応藤堂財閥の子会社だけど、親父が趣味で?その社長もやってるらしい。
そのせいで忙しいから俺も仕事をさせられてるんだよ。」
ほぇ~~、大変だぁ。
驚きのあまり、私は黙ってしまった。
「あ、仕事をしてることは誰にも言うなよ。」
「なんでですか?」
「面倒なんだよ。」
だから、それがなんで?なんですけど………。
そんな風に考えてた私もまた、すぐに理由がわかる時が来るのであった………。