なんで私が芸能人ッ!?
「終わったのか?」
先輩のもとへ行くとそう聞かれた。
「はい。」
「じゃ、行くぞ。」
「えっ……。」
結果、聞かないの?
告白されたことはしってるはずなのに。
まあ………先輩が私なんかに興味ないのなんでわかってるけど。
私だって気にしてもらいたいなんて思ってないし。
ただ、なんか物足りない気がするだけだし……。
「どーせ、断ったんだろ?」
「えっ?」
「だから、お前俺の前だと心の声だだ漏れなんだって。」
「……………。」
そんなこと無いのに。
昔から表情表に出すことだって少なかったんだから。
「それに、また私なんかって思ったんじゃないかって気がしたから。」
「え、なんで…………。」
思った。でも………。
なんでわかるの?そんなこと。
「俺、前に言ったよな?
私なんかって言葉使うなって。」
「…………でも、自信もない私にはその言葉が出てくるからっ。」
「だから、使わないんだろ?」
「えっ……?」
「お前は変わるために芸能界へきたんだろ。
自信を持たないでどうやって変れることができるんだ?
そんなこと、できないよな?」
「あっ………。」
確かにそうだ。
変わるなんて偉そうなこと言っといて、私……なんもしてない。
「すぐになんて言うつもりはない。
でも、なんかって言葉使ってたら自信だって持てない。」
「………はい。」
こんな私じゃ………変われない。
けど、なら芸能界いれないよ……。
頭が真っ暗になってくる。
暗い………って、視界まで暗い!
あれ……?私、先輩に抱き締められてる?
「………けど、お前のことは、俺が変えてやる。」
そういった先輩は私の肩を押さえて体から離し、私と目を合わせた。
………と、思ったら先輩の整った綺麗な顔がドアップで私の目に写り、おでこに柔らかい物が押し当てられた。
これはまさかの……でこちゅーってやつじゃ……?
え?驚きで反応が………。
ヤバい、顔がたぶんボンってなった。
「ぶっ、やっぱり顔赤いのな。」
って、
「せ、先輩!!!」
「ん?あ、これお仕置きな。俺の命令破った罰。」
はぁぁぁぁああ!!??
先輩の話に真剣に悩んでたのに……。
「ふふふ、ふざけてるんですか!!!!」