なんで私が芸能人ッ!?
「うそっ、ほんと?」
何故か嬉そーに問い質す羅奈ちゃん。
「うん、最悪………。」
こんなのになったら絶対知らない人と関わんなきゃいけないじゃん!!
「あたしも調理係なんだよーっ!!」
「うそっ、ほんと!?」
あ、羅奈ちゃんと全く同じこと聞き返しちゃった。
「うん♪しかも、他は相馬先輩と藤堂先輩だよっ?」
「うえっ!?なにその偶然!?」
「ほんとありえないよねー。だから偶然じゃないんだ♪」
「………は?」
「まず藤堂先輩が調理係引いたから、相馬先輩が当たった女子から調理係のクジを変わってもらったの。
んであたしはそれを聞いて男子にクジを変わってもらって、りまがたまたま調理係のクジを引いたってわけ。」
「な、なにそれ………。」
さすがというかなんというか……。
まあ、知らない人とやらなくても良いのは嬉しいし、羅奈ちゃんと一緒なのもありかたいけど………。
さっきの状況で先輩と顔を合わせるのはなぁ。
「みなさんっ、クジは引き終わりましたか~?係が当たった人はこちらに名前を書いてください!」
複雑な気分でいるとまた美人さんの声。
「じゃ、りま行こっかー。」
「うん……。」
のそのそ羅奈ちゃんについてって、名前を書く。
全員が書き終わったらしい頃に美人さんがお礼とともに係の人の名前を読みあげた。
調理係の名前が言われたときの女子の悲鳴といったら………恐怖極まりない。
「そして今回の料理は先日のアンケートによりキムチチャーハンとチゲスープ、アイスクリームです!
また、飲み物はジュースなど用意してもらうのでご自由にどうぞ。」
え……、なんでキムチチャーハンとチゲスープ?アイスはなにか買ってくるんだろうしわかるけど……。
「それでは、メモを渡しますので買い出し係さん買い物お願いします。
調理係さんはレシピを受け取ったあと、家庭科室に向かい用意をしてください。
配膳係さんは皆さんと一緒に教室の用意をしてください。」
そんな指示により皆が一斉に働きだす。
「りま、レシピは相馬先輩がもらったらしいから家庭科室行こっ。」
「うん。」
私はこの交流会が平和に終わることを半ば諦めつつ、家庭科室に行った。
…………平和のために最大限力を尽くすことを誓って。