なんで私が芸能人ッ!?





それから海斗がメモを受けとり俺らは家庭科室待機。




「あっ、そうだ!さっき羅奈ちゃんに会ったんだけど、もう一人の調理係りまちゃんだってよ?」





「はっ!?」



おい、聞いてねえぞ。




「ま、りまちゃんは偶然なんだけどね♪」




いや、それは当たり前だろ。
りままで仕組んだとか言われたら驚くわ!!




「つーことで、俺も協力するからさっ?
ま、頑張れ?つーか俺のことも応援して?」





…………協力ってなんだよ。
てか、絶対一番最後のとこを俺に頼みたかっただけだよな、こいつ。





「………………。」





あーあ、どうせまたりまに避けられるんだろうなぁ。
少し憂鬱になってると海斗がりま達を呼んだ。



どうやらあの二人は暇潰しに米をとりに行くらしい。




…………ん?ちょっと待て。
つまり、俺はりまと二人きりっつーことで、また避けられねばならないと?





はぁぁぁぁぁぁ、最悪。




でも………なんも話さないわけにもいかねぇしなぁ。
それは不自然じゃね?




てことで、





「……………おい。」





声をかけてみた。
すると聞こえてきたのは





「ごごごごめんなさい!!」





つー謝罪の声。
そして俺から逃げるりまの足音。




「あっ、待てりま!!」





……………つーか、悪いって思ってんなら避けてんじゃねーよ。
お前に避けられんのって、結構堪えるんだけど。
お前はそれをわかってんのか?





そう思いながらりまを追いかけた。




少し走って廊下の壁で気持ち良さそうに寄りかかるりまを見つける。
可愛い……んだけど、




「おいっ。りま……、お前ふざけてんのか?」




怒り口調で問いかける。




「なにが………ですか?」




……………………




「は?わかってんだろ?
なんで俺をさけまくってんだよ。」




こいつ、本当にふざけてんのか?




「え……と……、簡潔に言いますと女子が怖かったからですね。」



女子ねぇ……ふーん。





「…………それで?」




「いやまあ、それだけなんですけど………。」




それだけ?っなんだよそれ。
俺は女子以下の人間ですか、はいそーですか。
今までの女子だったら確実にそんなの気にしないでアピってたのに。




……………ん?
でも俺、りまが前のやつらと同じようにアピールしてたとして好きに……なってた?
いや、りまは俺のことを好きな訳じゃないけど……でもたぶん好きになってない。




今までと違う女だからっていうのも好きになるきっかけだったハズだ。




あ………そうだ。
ならあえて、この切り返しでいってみよう。







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