なんで私が芸能人ッ!?
「へー、そんなんで俺のこと平気で無視しちゃうんだ。」
と言うと、焦ったように謝ったじゃないですかって言うりま。
その瞬間、りまを壁と俺の間に挟んだ。
りまは顔が赤くなってて、顔が近いって言いたいらしい。
けど、そんなんで俺は許したりなんかしねぇよ?
なんたって、俺を避けたんだからなぁ?
それから俺はゆっくりと、りまに顔を近づけた。
………………は?
待て、俺今何しようとした?
キス?こいつに……?
はぁぁぁぁぁっ、やべぇ。
重症だ俺。無意識にキスしようとするとか。
ただ、いつまでも目を瞑ってるりまがおかしくて声をかけてやった。
なるべく余裕そうに。
すると、りまが不思議そうに目を開けた。
その仕草がまたおかしくて、笑がこぼれる。
やっぱり今見ると地味子でも可愛いと思うけど。
とりあえず、今はキスなんてしなくても良い………。
だから、
チュッ………。
お前にはでこちゅーで十分だ。
それから少し、りまをからかいつつ調理を終えた俺らは教室に戻る。
いただきますをすると、TVを見るっつー流れになった。
………そういえば、今日はりまのCMの初放送だ。
そう思ってたら本当に出るあのCM。
やっぱりりまは生き生きしてて、周りを見ても好印象&好評価。
なんか嬉しくてりまの方を見るとパチッと目が会った。
りまが少しは自信をつけられたのかと思うと自然に頬が揺るんで、良かったぞって意味を込めてうなずいた。
今日はなんだかりまのことばっか考えてて、りまのことが好きなんだと改めて自覚した。