恋ができるの?third
「お母さん」
「どうしたの?かんなちゃん」
「料理教えてください!」
頭をぺこりと下げる
「あらあら、花嫁修行?」
祐介ママが微笑みながら言う
「…」
そうなるのかな?
「私が教えれる限り全部教えるわよ」
「ありがとう!」
「なにしてるんだい?」
「あ、あなた、かんなちゃんが花嫁修行ですって!」
祐介ママが喜びながら祐介パパに言う
「ちょ…」
恥ずかしいんですけど!
「そうか!、それなら安心して出張にいける!」
「え?出張に行くんですか?」
「あぁ、また長くなるんだけどね」
祐介知ってるのかな?
「あの、いつ帰ってくるんですか?」
「来年の3月までには帰るよ」
それって
「あら、祐介たちの卒業式には間に合うのね!」
卒業式…親、呼ばなきゃいけないんだっけ…
「かんなちゃん?」
「あ!ボーとしてました!祐介に言ってきますね」
あたしはすぐ祐介の部屋に向かった
コンコン
「祐介?入るよ?」
「あぁ、どうぞー」
ドアを開けると布団で寝てる祐介がいた
(寝るの早!あーじゃなくて、えーと…)
「…」
「おーい」
「わぁ!?」
急に下から顔を除かれた
「用があってきたんじゃねーの?」
「あ、えと!お父さんが来年の3月くらいまで出張だって」
「1年ちょいか」
「うん、じゃ」
部屋に戻ろう…
ドンッ
!?
ドアノブをつかもうとした瞬間後ろから回り込まれドアを押された
これって壁…ドン?
「もう一つ…」
「え?」
「もう一つ
俺に言うことがあるんじゃねーの?」
少し睨まれた感じがした
「ないよ」
笑顔で返した
その瞬間抱き締められた
「お願いだから独りで抱え込まないでくれ」
「あたしってそんなに顔にでやすいかな…」
「ちげーよ、オレがすげーんだよ」
「ふふっ…なにそれ」
なんか涙が出てきそう
「本当になにもないから大丈夫だよ」
これ以上居たら泣いてしまう!
「じゃあ何で泣いてんの?」
あたしの顔を見る
「まだ、泣いてない」
「でも、これから泣くだろ?」
やっぱり…祐介には、かなわないなぁ
「本当のお母さん…どうしよう…」
あたしは祐介の胸の中で呟いた