恋ができるの?third
…母さん
どうして…
「母さん!」
そう呟いている間に消防車と救急車が来た

消防車は家の火を消し
救急車は母さんの様子を見てくれた


「この人のご家族は…」
救急救命士が聞いてくる

「…あたしです」


「病院まで御同行お願いします」
「はい…」
タンカに運ばれた母さんと一緒に救急車に乗った

「…」
「母さんは…生きていますか?」

「残念ながら…」

「…」
…母さんの手…冷たい…
目を開けてくれない…なんで!なんでなんで!

「かあさん、起きてよ…ねぇ…なんで…あのとき戻ってれば…こんな…」

その日家に帰えらず
ずっと母さんの隣にいた

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