恋ができるの?third
次の日、葬式をした
式までに時間があったから棺の前でずっと立っていた
部屋にいても息苦しいだけだから...
「あれが櫻井さんのお子さん?」
「かわいそうよね、自殺なんて」
「でも、しょうがないんじゃない?いろんな人と寝てたみたいだし」
皆がそんな話ばかりする…
祐介が話を止めに行ってくれたけれど
居づらくなってあたしはその場から離れた
「母さん、喧嘩したまま離れるなんてやだったのに、どうして自殺なんか…」
携帯を開きニュースを見た
《昨日午後9時頃◯◯市で火事がおきました。家の中には40代の女性がいました。
学生が助けに行きましたが助けた頃には既に亡くなられてたとの事です。》
…
「かんな?」
「あ、祐介どうしたの?」
「いや、別に…そのニュース…」
「うん、母さんのこと」
「…」
母さんの死因は焼かれたのではなく
左手の手首に深く刻まれた切り跡
ガスコンロをつけたまま...
「脈の上から包丁で切ったらしい…」
「…」
「守れなかった…全く守れなかった…仲直りすらできなかった…」
「…」
「ごめんね、辛い思いさせて」
「1番辛いのはかんなだろ?」
「…」
それからあたしたちは式が終わるまで何も話さなかった
式までに時間があったから棺の前でずっと立っていた
部屋にいても息苦しいだけだから...
「あれが櫻井さんのお子さん?」
「かわいそうよね、自殺なんて」
「でも、しょうがないんじゃない?いろんな人と寝てたみたいだし」
皆がそんな話ばかりする…
祐介が話を止めに行ってくれたけれど
居づらくなってあたしはその場から離れた
「母さん、喧嘩したまま離れるなんてやだったのに、どうして自殺なんか…」
携帯を開きニュースを見た
《昨日午後9時頃◯◯市で火事がおきました。家の中には40代の女性がいました。
学生が助けに行きましたが助けた頃には既に亡くなられてたとの事です。》
…
「かんな?」
「あ、祐介どうしたの?」
「いや、別に…そのニュース…」
「うん、母さんのこと」
「…」
母さんの死因は焼かれたのではなく
左手の手首に深く刻まれた切り跡
ガスコンロをつけたまま...
「脈の上から包丁で切ったらしい…」
「…」
「守れなかった…全く守れなかった…仲直りすらできなかった…」
「…」
「ごめんね、辛い思いさせて」
「1番辛いのはかんなだろ?」
「…」
それからあたしたちは式が終わるまで何も話さなかった