恋ができるの?third
「母親からぶるもなにもあたしはかんなの母親よ!」

「こんなときだけ親だからとか何言ってんだ!」

「祐介くんには関係ないじゃない」

「あるよ」
え?

「俺はかんなの婚約者だ」


「そんなの、あたしが認めないわ!」

「…自分は好き勝手にやってたくせに…っ、ぁ...」

しまった、本音が出てしまった

「かんな?なんか言った?」


「...あんたは好き勝手にやってたくせに!」

「あたしはいいのよ」
な!?

「あたしこんなのもう嫌だ!」

「ならどうするのよ!」
あたしは…
「祐介の嫁になる…」

「お母さんが許さないって言ったら?」

「そんなの無視する」

「…そぅ...もぅ...あたしにはなにも残らないのね」

「もう、母さん出てって」
もぅいやだ…

「そぅ、もう母さんは要らないのね」

「最初に捨てたのはそっちだよ」

「!」

「出てってよ!迷惑だから」

「どうして戻ってきてくれないのよ」

「どうして戻ってきてほしいの?」

「…それは」

「どうせ、男が居なくなったんでしょ」

「だったらなに?、あんたは母さんの子よ?言うこと聞くの!」

「もう十分聞いてきたでしょ!?これ以上一緒に居る意味ある!?勝手に追い出して次は帰ってこい!?いい加減にして!あたしは絶対帰らない」
(もう頭が…)
「さっきまで帰るって言ってたじゃない!
それに、渚さんに迷惑かかるでしょ!」

「じゃあ、いつかの夏休みの台詞はなに?」

「…」

”かんなをそこに住まわしてもらっていい?

どうして?

男連れ込んじゃって帰れる状態じゃないのよ”

「忘れもしないわ、もう帰って!」

「かんな!」
パタン!
母さんを家から追い出した
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