神楽先生には敵わない


先生から少し会いたいんだけど時間ある?と電話。




基本土日は休日で仕事以外では会わないので、まさかの本人からの連絡に驚いたが、

片付けを終えた後ならと誘いを受けた。




「そうだ。今度の巻頭ページの企画、笹谷さんが先生へFAXしたはずですけど見てくれました?初のキャラクター総選挙っていうのをやりたいみたいなこと言って」

「ーーみちるちゃん?」

「....はい?」

「今日は休みだから、仕事の話は無しね」

「へ?えっ....、じゃ何のために私を?」





フロントガラスにポツポツと雨が当たり静かな車内に雨音が響き渡る。



私は唖然としたまま先生の横顔を眺めると、

前をジッと見ていた先生がフッと笑い流し目で私を見つめこう言った。




「僕とデートしよっか」


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