神楽先生には敵わない
自分にはそういう飛び抜けた感性が無いから羨ましかったり。
そうこう話しているうちに私達の番になって、
先生はて慣れた様子でクレープを頼んだ。
「みちるちゃんは何がいい?」
「あ、私は自分で買いますから先生、先にどうぞ」
「ちょっとちょっと。ここは大人をたてなさいよ」
ーーって、私も大人ですけど?
先生の横に並びながら見上げる私に、
まぁまぁと頭ポンポンされ子供扱いされて少しムッとしたが、
とりあえずここは(敢えて)先生をたてるために人気ナンバーワンのクレープを頼んでもらった。
数分後、出来立てのクレープを受け取った私達は、
食べながら通りを練り歩く事に。
先生は辺りを色々と見渡しながら、
あれ見て、これ見てと私に話しかけてくる。
私もそんな何気ない会話をただ自然と楽しんだ。
そんな時、信号待ちしていたら先生が私の方を見下ろしながらクスクスと笑っている。
「....なんですか?」
「ううん。何でもない」
「気になるじゃないですかっ!言って下さいよ」
「え〜?だって言ったらつまらないもん」
イヒヒと意地悪そうに話す先生。
その怪しい笑みが更に謎を深めていく。