神楽先生には敵わない
先生はさっきの真顔とは真逆に、
再びあっけらかんとしながら喋り出す。
「みちるちゃんは偉いねぇ。漫画担当者の鏡だな」
そう言って頭を撫でた後、ぽんぽんと優しい触った。
いつもの私なら子供扱いしないで下さい!って怒る筈なのに、
呆然としたまま怒る気力すら湧かず、寧ろ心の中の感情が複雑に絡み合ってる状態だった。
それは初めて自分の中で感じた不思議な気持ちだった。
「あれれ?まだ気持ち悪い?」
「や、別に....もう、大丈夫です」
ちょっと様子が変だなと流石に勘づいた先生。
私も何だか意識してしまって、ぎこちない返事を返してしまった。
そのとき、無理はダメだよ~?と何故か自分の膝の上を手でぽんぽんと叩いた。
「ほら、みちるちゃん横になって。僕が膝枕してあげるから」
ーーぇえっ!
ひっ膝枕!?
要約落ち着いた顔の火照りが再び現れ、赤面しながら目をぱちくりさせてしまった。