神楽先生には敵わない
先生のデビュー当時からアシスタントして関わっていて、
先生曰く、アシ様々と呼ぶぐらいアヤカの作品作りには欠かせない戦力達である。
「先生はちゃんと締め切り守る人だから大丈夫よ〜」
「あさこさんさすが!わかってるねぇ」
一人のアシさんがほんわか笑いながら言った言葉に、
先生はうんうんと大きく頷きながら珈琲を飲む。
「…」
明らかにアシさん達と私の温度があまりにも違い過ぎる。
意気消沈した私はそのまま椅子に座って、まだ手のつけていないケーキにフォークを刺した。
「…美味しい」
「だろう?」
そして食べた途端口の中に広がった甘さと美味しさに、ついつい本音がポロリ。
そんな私の横で、
先生はふふふと笑いながら私の顔を覗き込んでいた。