ポーカーフェイス

 衣装さんとの雑談を終え、私服に着替えた悠翔は局を出た。


「ふぅ……。マジでどこ行ったんだ、アイツ」


 空は暗く、どんよりとしている。


「ケータイも繋がんねぇしよ。……探すか」


 とは言ったものの、明朝からのロケやドラマ撮影で、家に着いた途端悠翔はベッドの沈み込んだ。


「ん~…」


 明日はオフでない。むしろ、今日のように明朝から撮影がある。

 朝が得意ではない悠翔は、早めに寝ないと明日必ずと言っていい程寝坊するだろう。

 ケータイに一旦目をやり、そのまま枕に顔を埋めた。


 ホント。

 どこ行ったんだよ。


 悠翔は、深く瞳を瞑った。

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