大工さんに恋していいですか?おまけ追加中
・・・ピンポーン。

夜11時。突然のインターホンの音。

私はその音にソファーからムクッと起き上がった。


・・・まさか。


そう思うと、玄関の方に、足が進まない。


・・・ピンポーン。

またインターホンが鳴る。


どうしよう。出る勇気がない。


・・・ピンポーン。

「…羽菜…いるんだろ?」

「…博・・・さん」


博さんの低い声。

その声に、無意識につられ、足が勝手に玄関に向かっていた。


「…羽菜、話しがしたい。声が聞きたい・・・」

「・・・」

私は玄関のドアに背をもたれかけ、博さんの声を静かに聞いていた。


「・・・・羽菜、そこに・・・いるんだろう?」

「・・・・」

…ガチャ。

そっとドアが開いた。
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