大工さんに恋していいですか?おまけ追加中
「…どうした?…火傷、痛いか?」

私の手を冷やしながら、心配そうな顔で私を見つめる博さん。

私はハッとして、首を振る。


…火傷は大したことはない。

ちょっと、水膨れになりそうではあったが、米粒大程の火傷だ。


・・・そんな事より、私は咄嗟の博さんの行動に、

胸がキュンとなったのだ。

嬉しさがこみ上げたのだ。

博さんの行動はいつも、私の事を一番に想っての行動が多い。

・・・そんな事をしてくれる人は、

どこを探しても、そう簡単には見つからないだろう。


「…ありがとうございます、もう、大丈夫です」

そう言って微笑んだ私は、水から手を上げた。


「でも、まだ赤く腫れてるし、少し水ぶくれになってる」

私の手をそっと取って、博さんは呟いた。


「大丈夫ですよ、大した事ありません」

私は、そう言って否定したが、博さんはやはり心配なようで。


「…じゃあ、氷で、もう少しだけ冷やしてろ。

飯くらい、オレが作るから」

そう言って、氷を出し、火傷部分にあてた博さんは、

私をリビングのソファーに座らせると、キッチンに立ち、

料理を始めた。
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