大工さんに恋していいですか?おまけ追加中
私たちは買い物を済ませ、家に向かった。

テーブルの上には、おつまみとお酒。

「さ、これで邪魔者はいなくなったわよ。

その恋の病とやらに掛けた相手って一体誰よ?

この会社に入ってから、今までずっと彼氏どころか、

好きな人すら作らなかったアンタが、オネツニなっちゃう相手が知りたい」


そう言った美鈴は、ビールをグイッとあおった。


「…相手って言うのが、その、大工さんなの」

「…大工~?どこでそんな人と知り合うのよ?仕事以外は、家にいるか、

私といるかのどちらかのくせに?それで、その人イケメンなの?歳は?」


一気にまくしたてられ、応える隙もない。

「美鈴、そんなにいっぺんに言われたら、応えられない」

「・・・あ、ゴメン、ゴメン」

私の言葉にハッとして、美鈴は笑ってごまかした。



「会ったのは、とある現場で・・・私、仕事中だったんだけどね?

まだ訪問先に行くまで時間があったから、大工さんの仕事見てたの。

私の好みって、職人してるようなたくましい人だったから」


「へぇ~、知らなかった」

美鈴この言葉にフッと笑う。
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