大工さんに恋していいですか?おまけ追加中
「オレも幸せになりますから」

それだけ言った洋二は、現場を去った。

玄関先に残された私と博さんは、目を見合わせた。


「羽菜、もしかして、アイツと?」

少し不安そうな声で呟いた博さん。

私は驚いて、慌てて否定する。


「まさか、そんな事無いですよ?!」

「じゃあ、今の言葉の意味が知りたい」

そう言ったは博さんは、私の目の前まで来ると、

私を見下ろした。


私はニコリと笑って。

「私を一生幸せにしてください」


・・・・博さんは黙ったまま、私をしばらく見つめた。


「…博さん?」

私は上を見上げ、首を傾げる。


「…結婚、してくれるのか?」

「・・・はい、…宜しくお願いします」

その次の瞬間、私は博さんにギュッと抱きしめられた。

…玄関のドアの所に、おばあちゃんがいるにもかかわらず。


私は頬を染め、おばあちゃんに苦笑い。

「…あの返事も聞かせてくれるかい?」

そう言ってククッとおばあちゃんは笑った。
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