大工さんに恋していいですか?おまけ追加中
それから互いの両親に都合の良い日を聞き、

それぞれ、違う日にちで会いに行く事になった。

「今週の日曜は、お父さんが用があるから、

来週の日曜日なら、2人とも家にいるって」


電話の後、博さんに事の次第を説明する。

「わかった、じゃあ、その日に行こうか、仕事は何とかしておくから」

「急な事だけど、大丈夫ですか?」

私の問いかけに、博さんは笑顔で頷いた。


「今度の現場は新築で、上棟さえ済ませたら、

後は時間を作れるから、心配ないよ。羽菜は、その日大丈夫なのか?」


「はい、仕事は休みだし、予定は何もいれてないから」


「オレの両親は、来月じゃないと、休みが取れないらしいんだ。

いい歳だけどな、うちの親父も大工だから、歳は関係ないしな。

病気にでもならなきゃ、引退なんてしないだろうし」

そう言って博さんは苦笑い。


「親子で大工さんなんて素敵ですね・・・

親子二代で大工かぁ・・・私たちの子供が男の子だったら、三代ですかね?」

思った事を口にして、ハッとする。

…なんて気の早い。そう思うと急に恥ずかしくなり、顔を赤らめた。


それを見た博さんは、クスッと笑って、私の頭をポンポンと、

優しく撫でた。
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