大工さんに恋していいですか?おまけ追加中
お母さんに促され、俺達は中へと足を進めていく。

扉を一枚開けると、そこはリビングダイニング。

続いて奥には、キッチンが広がっていた。


「いらっしゃい」

そう言って声をかけられた。

「は、初めまして、中島博之と言います」

…緊張のあまり、言葉が詰まったオレを見て、お父さんは

フッと笑った。


「そんなに固くならないで、とのかくそちらに座ってください」

「…失礼します」

苦笑いのまま、お父さんと反対側へ座る。


「…で、今日の要件は?」

「もう、パパ!」

今日の要件を聞かれ、お母さんは怒っている。


「あんまり緊張してるみたいだから、サッサと言わせておいた方が、

後が楽かと思ったんだよ」

そう言って困った顔をしたお父さん。


「いえ、あの、はい・・・

今日は、羽菜さんの結婚の報告に来ました・・・。

私は、歳も39で、羽菜さんのご両親とあまり年も変わりません。

反対されるのを覚悟でここに来ました。

でも、どんなに反対されても、羽菜さんと結婚したい、

その気持ちは真剣なんです」
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