大工さんに恋していいですか?おまけ追加中
・・・その日の晩、美鈴は私の家に泊まった。

こんな事はよくあることで、私も度々、美鈴の家に泊まっている。

朝は、私の化粧道具を使い、しっかり化粧して、

2人で朝食を食べて、仲良く出社する。


私たちの関係は、友達以上、まるで家族同然の付き合い。

実際、私の実家にも、何度も泊まった事はあるし、

私も美鈴の実家にお邪魔する事はよくある。


8時に出社した私は、とても気分が舞い上がっていた。

…だって、久しぶりに、博さんがいるエリアに行けるのだ。


「今日はテンション高いわね」

そう呟いた美鈴は、クスクスと笑っていた。

「だって、やっぱり嬉しいじゃない」

私は身支度を済ませ、大事な書類たちをカバンに詰め、

今日は、いつものエリアの、新たなお客様の家に訪問する。


…計4件。思ったよりは早く終わりそうな件数だった。


「いってきます」

「愛しの君に会えるといいわね」

そう言ってニコッとした美鈴は、デスクワークを始めた。

私は小さく頷いて、駅に向かった。
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