大工さんに恋していいですか?おまけ追加中
「は、はい、初めまして」

私は咄嗟に返事をし、深々と頭を下げた。


「さぁ、中に入りなさい」

そう言って先に中に入っていくお父さん。

「博さん」

「・・・ん?」


「・・・あの、お母さんは、今日はご不在ですか?」

「…いや、いるよ。奥の部屋に」


そう言って、先を歩き出した博さん。

最初に入ったのは、居間…兼仏間。

仏壇には、とても愛らしい笑顔を浮かべた若い女性の写真があった。



「母さんただいま」

「・・・・」

私は言葉を失った。

…この写真の女性が。


…博さんのお母さん?
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