大工さんに恋していいですか?おまけ追加中
「キッチンだけは今風にさせていただいて、

他の部屋は、良い物は残しつつ、そちらもやっぱり手直しするだけで、

十分な家になると思うんです。今も洋風な素敵な家だから、

これを活かして、ずっと住んでいきたいです。

三浦さんだって、見た目はそのままの方が、見てても、

落ち着けると思うし、もしうちに遊びに来た時は、

家の中だって、思い出をそのままに残してあげたい。・・・すみません」



「…何で、謝るんだよ?」

突然謝られて、博さんは少し驚いている。


「…だって、私の意見ばかり言ってるから」

私の言葉に、博さんは何でもないって顔をした。


「オレは羽菜と一緒に住めればそれでいい。

オレは基礎さえしっかりしていれば、何の問題もない。

羽菜が、使い勝手のいい家にしてくれれば、十分だよ」

その言葉があまりにも嬉しすぎて、私は博さんに飛びついた。


「ワッ!」

「…ぁ、ごめんなさい、嬉しくて」

私の言葉に、博さんは声をあげて笑った。
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