大工さんに恋していいですか?おまけ追加中

博之side

新築の工事も大工工事が終わり、後は、クロス屋・左官。

設備屋と、多方向の業者が入る事になり、オレは、自分の家のリフォームに、

本格的に入る事になった。


「週末は、応援に入るからな」

今までただの一度も、オレが独り立ちして、応援すら来なかった親父が、

この家のリフォームの応援に来ると言い出した。

最初は驚き、何事かと思ったが、親父曰く、


「嫁さんや孫を守るのはこの家の役目だから」


という事らしい。

同じ大工と言う職業柄か、考える事も同じのようで。

とても嬉しい気持ちになった。


「ところでいつ、孫は抱けるんだ?」

…それもおまけでついてきたのだが。


コウノトリに任せてるからわからない。

それがオレの答えだった。

それを聞かされた羽菜は、可笑しそうに笑っていた。

・・・が。


「お義父さんの言う通り、いつ、赤ちゃんがこのお腹に来てくれるのかな」

そう呟いたのも本音で。

…確かに、オレも、自分の子供早く抱きたい気持ちはあるが、

実際出来てしまうと、羽菜と二人の時間が無くなるのも事実。

だから、もう少しこのままでもいいと思う自分もいた。

< 177 / 232 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop