大工さんに恋していいですか?おまけ追加中
まだ、耐震診断の業者は来ておらず、

そこにはオレと羽菜の二人だった。

「羽菜、今回のリフォームで、オレと契約してる工務店が、

間に入るんだけどな、その工務店からの現場監督が、

今日来ることになってるんだ」


オレの言葉に、羽菜は微笑み頷いた。

「博さんが知ってる業者さんの方が、仕事はしやすいでしょうから、

私は全く構いませんよ」


「…でもな、その人「こんにちは、現場監督の岡田です」

「「・・・・」」

すべてを打ち明ける前に、現場監督の岡田洋二が来てしまった。

…羽菜の元カレ。

結婚を決める前にも、告白された相手。

羽菜としては、思っても見ない相手だったに違いない。

うちの工務店には、3人の現場監督がいるのだ。

それなのに、まさか岡田が担当するとは・・・。


「・・・どうして」

若干、羽菜の声が震えている。


「オレが博さんに無理を言って、監督にしてもらったんだ」

「…博さん」

驚いた顔でオレを見つめる羽菜。
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