大工さんに恋していいですか?おまけ追加中
「はい、お願いします」

博さんの答えに、ホッとため息をつき、業者が答えを言った。


「築60年ですから、基礎も大分脆くなっている上に、

大黒柱はしっかりしていますが、その他の柱にはいくつか亀裂も見つかり、

大部分の補強が必要だと思われます」


「・・・・」

思ってた以上に、ガタが来ていたようで、言葉が出ない。


「…分かりました。今後の事は、こちらで考えていきますので、

結果の書類をいただけますか?建築士とも相談しなければいけませんので」

博さんが、大工だと言う事は、向こうも知っていた事なので、

二つ返事で、書類を博さんに渡していた。



「岡田、これを、飯塚さんに見せておいてくれ。

補強の必要な部分や、新しい柱に変えなければならない場所なんかも

考えておいてほしいって言っといてくれ」


「わかりました」

書類を渡された洋二は、それを持って工務店に帰って行った。


…現場には、私と博さんの二人になった。


「オレが思っていた以上に、ガタが来てるらしい。

一度骨組みだけにして、今後の事を考えながら、家づくりをしなければいけないみたいだ。

…羽菜、オレがお願いしてた事、実行できるか?」
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