大工さんに恋していいですか?おまけ追加中

博之side

休憩が終わり、午後の仕事を開始した。

…天候にも恵まれ、仕事は順調に進んでいく。

所により、天候に恵まれず、仕事が捗らない時は、

どんどん工期も遅れ、お客さんに迷惑をかける事も度々ある。

だから、毎日のように、天気予報は欠かさず見るし、

仕事中は、ラジオかけ、急な天候の変化にも対応できるよう心掛けている。


・・・仕事を始めて1時間後。

部屋のデザイン内装建具の色などを決める、インテリア設計士の多田美智子がやってきた。

「お疲れ様です、順調に進んでいますか?」

「あぁ、多田さんお疲れさん。順調に進んでるよ」


オレの答えに、笑顔を浮かべた多田さん。

「あの、この間頼まれてた件なんですけど」

「…この家の、建具の件かな?」


「違う、違う、プレゼントの件ですよ」

「・・・あ、あぁ」

ボソッと呟いた多田さんの声に、ハッと思いだした。


…ペットボトルをくれた彼女へ、何かお返しが出来れば。

そう思ったものの、何を返せばいいか思いもつかなくて、

ここに来た多田さんに、姪っ子と嘘をつき、何かないかと相談していたのだ。


「…これなんてどうかなって」

そう言った多田さんは、クリーム色のキラキラが付いた(スパンコール)

髪留めをオレに見せた。

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