大工さんに恋していいですか?おまけ追加中
それを手に取ると、中には一枚の紙と、

サンドウィッチが入っていた。

紙を広げると、見覚えのある羽菜の書いた文字が飛び込んできた。


『毎日お仕事遅くまでお疲れ様です。

帰ってくるまでに、お腹が空くだろうから、軽食です。

帰ってきたら、とびきりの美味しい料理作って待ってますね』


…それを見たオレは、資材の上に座り込んでしまった。


あれは、オレの考えすぎだったのか。

そう思っても、あの光景が頭にこびりついて離れない。


…それから度々、同じような光景を目にした。

現場には来るものの、オレには顔を出すことなく、

祐司に差し入れを渡して帰っている羽菜。


その時、岡田と羽菜が何やら言い合っていたり、

あの時のように、肩を抱いている光景が・・・・。


…羽菜、お前には、もう、オレは必要なくなったのか?

やっぱり、岡田の方が、羽菜には相応しいのか?

2人の距離は離れるばかりなのに、

結婚式の日が、どんどん近づいていることが、

何より恨めしかった・・・・。
< 198 / 232 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop