大工さんに恋していいですか?おまけ追加中
「博さん、何を勘違いしてるんですか?」

「…なんの事だ?」


「もうすぐ結婚式だって言うのに。

羽菜さんの体調の事は聞けてないんですか?

羽菜さんが毎日差し入れと一緒に出した手紙はどうするんですか?」


「…手紙?」

ピタッと、オレの手は止まった。


「羽菜さん、毎回差し入れと一緒に手紙を書いてたみたいなんです。

でも、やっぱり渡せなかったのか、うちのゴミ箱に入れて帰ってて。

悪いと思いながら、それを全部取ってたんです・・・これ」


ぐちゃぐちゃになった数枚の封筒。

祐司はそれをオレに押し付けると、持ち場に帰ってしまった。

…オレは深呼吸を一つして、それを開けた。


『ごめんなさい、私何か、博さんを傷つける事をしたでしょうか?』

『今夜は博さんの大好きな、コロッケ、たくさん作って待ってますね』

『博さんはもう、私の事、嫌いになりましたか?』

『私はずっとずっと、博さんだけを愛してます』


『博さんに、大事な話があるんです。一度でいいから、面と向かって話を

させてください』



「・・・・羽菜」
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