大工さんに恋していいですか?おまけ追加中
「そんな事が、何度かあって、もう、ダメじゃないかって、

勝手に思い込んで、羽菜を突き放した・・・。

オレの羽菜への想いが足りてなかった、羽菜を信頼するべきなのに、

それをしなかった・・・こんなオレ、もう嫌いになったよな?」


私の手を握りしめたまま、自分のおでこをその手に当てた。

…私はそっと、もう片方の手をその手に添えた。

・・・そして、微笑んだ。


「私の事、嫌いになりましたか?」

「そんなわけない、日増しに羽菜への愛が勝って、

どうしていいかわからないほど、羽菜を愛してる・・・」


「・・・ありがとうございます」

「…羽菜」


「私はずっと、今まで、博さんの事しか考えていませんでした。

そう、自分では思ってるつもりでした。・・・でも違った」

「・・・」


「博さんの事考えてるなんて上辺だけで、自分の事で頭が一杯だったと思うんです」

「そんな事ない」


「いいえ、そうだと思います・・・

これから一生を共に過ごす相手に、隠し事なんてよくないですよ。

私がもっと早く、体調の事話してたら、博さんは勘違いなんてしなかった」
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