大工さんに恋していいですか?おまけ追加中
華を保育園に預け、会社へと向かう。

「今日は、結婚記念日でしょう?おめでとう」

そう言って微笑んでくれたのは、私の親友美鈴。


「ありがとう…お祝いしてくれるの美鈴だけだよ」

そう言って苦笑いする。


「何言ってるのよ?博之さんだって、今日の事、憶えてるでしょう?」

そう言ってこのこのっと肘で突かれる。

・・・でも、私は苦笑いを浮かべ、左右に首を振った。


「エ…忘れてるの?」

美鈴はそう言って驚いてる。


「…仕方ないよ。お休みもほとんどないほど、仕事ばかりで。

寝る時間も惜しいくらいだろうから・・・

その事を考えてる余裕がないのかもしれない」

そう言っては見たものの、溜め息が出る。


「もう、博之さんに祝ってもらいたいなら、

ちゃんと口に出して言わなきゃ…結婚前にも、似たような経験したんでしょ?

ちょっとしたすれ違いで、結婚がダメになることだってあるんだから、

伝えなさいよ」

そう言って私の肩を叩くと、仕事を始めた。
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