大工さんに恋していいですか?おまけ追加中
【博之side】

現場に着き、すぐに仕事に取り掛かったオレと祐司。

今回は、新築で、5LDKと、大きな家。

しかも最近では珍しい純和風な家で、デザインも、

すべてがオーダー。

施主の好みに合わせ、建築士が一から設計し、外観も、

建築士、デザイン設計士、施主の3人で決定した家だった。


「手の込んだところは、大工さんの腕にお任せします」

そう言われ、大工としての腕と、デザイン力が試される事となり、

相当な努力を要求された。


・・・午前10時。

いつものように、祐司と二人、休憩に入る。

煙草に火をつけ、一息拭いた。


「家でも、タバコ吸ってんですか?」

祐司が問いかける。


「…いや。華がいるから、家の中では吸わないよ。

でも、どうしても禁煙は出来ないから、我慢できなくなったら、

ベランダで吸ってる」

そう言ってハハッと笑うと、祐司も少し笑った。


「ちゃんと、父親してるんですね」

「それなりにな」
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